マンション再生の検討<修繕か建替えか> ~推進事例紹介

小金井市Kマンション

本マンションは3棟で構成されたマンションである。S39年に北側1号棟(16戸)、2号棟(32戸)が分譲され半年後3号棟(32戸)が分譲された。建築後約45年が経過し建物の劣化が進み修繕費用も急上昇してきた。高齢化や家族構成の変化が進み、所有者で居住する者は半数以下の状況となっている。所有する居住者の大部分は70歳以上の年金暮らしである。管理費、修繕積立金が低額だったために十分な管理費、修繕積立金を有せず、そのため長期修繕計画は策定されないまま、その都度局部修繕で対応してきた実情がある。7年ほど前に建替えの検討が進められたが、推進事業者のやや強引な進め方のために中断し、以降、再生の検討ということも言い出しにくい状況となっていた。

しかし、建築後約45年を経過し、その場しのぎの修繕も限界に来ていることは自明であり、また建替えるとしたらどの程度の負担を伴うかも認識の必要性があることから、「今後約2年間を目途に<修繕か建替えかの比較検討>を進め、2年後の平成23年に再生の方向性を決定しよう。大部分が高齢者であることを考え、高齢者でも再生の実情が十分認識できるように、丁寧な合意形成を進める。」ことを前提としてNPO法人マンション再生なびの支援での再生の検討を開始した。  <平成21年6月>

 

平成21年の活動内容

6月   (再生の進め方のガイダンス) 再生委員会対象 参加8/8名

再生の検討はどうのような内容で、どのようなスケジュールで進んでいくのかをパワーポイントで事例紹介を含めて説明した。

(約1時間)

その後、2班に分かれて、自由意見交換会を実施した。

テーマ ~ 「我がマンションの良い所・残したい所、改善すべきところ・不具合な所」

<自由意見交換会は、それぞれの所有者の思いを「つぶやく」こととし、絶対にその意見に対して議論や説得をしないことをルー     ルとした。その意見は各人が無記名で「ポストイット紙」に記載し、グループごとに意見交換会の最後に、全意見が報告された。

今後の全所有者対象の説明会後の自由意見交換会の進め方を委員が周知できるようにと模擬実施した。>

7月  (再生実践者を囲む会) 参加21名

円滑化法を適用してマンション建替えを実現した「諏訪町住宅(東京都新宿区)」の元理事長の廣井氏を招いて、マンション再生をどのように進め実現したか?課題は何であったか等についての講演と質疑応答が行われた。

9月19日(再生委員会 )

(今後の再生検討の進め方:バス見学会実施要領決定、第1回自由意見交換会の実施要領、建物診断調査報告会の日程決定等 6/8名参加)

 

10月10日(建物診断調査報告会・1回目・14名参加・)

10月22日(建物診断調査報告会・2回目・15名参加・)

*2回の実施(日曜日と平日の夜)により合計29名が参加  ⇒出来るだけ多くの所有者の参加を促進するために、土日の開催日と平日の夜の開催日の複数回の説明会を実施した。以降同様。

修繕説明会の要旨

① 耐震性能         壁式構造であり、耐震性能は問題がない。今後30年以上維持し得る。

② 修繕改修に要する費用の概算

1) 現状の設備や共用施設を維持するため今後かかる修繕費用

戸当り 約 210万円 *ただし、10年経過後の次の10年で同様に200万円程度必要

2) 居住性を高めるレベルアップ・改修工事に要する費用

戸当り  約 400万円

2)の費用の内訳

○(エレベーター設置 段差あり)約230万円

階段と階段の中間の踊り場にエレベーターが着き、各住戸に

行くためには、数段の階段の上り下りが必要 (上り下りが不要なエレベーター設置は、プラスで約150万円が必要となります)

○(各戸のサッシ改修と階段室サッシの改修、玄関扉の変更、手摺更新等)

約170万円

*    以上を合計すると、共用部分の修繕改修費用として   戸当り 約610万円

参考専有部分のリフォーム(実施は個人の判断です。費用が発生しない方もいます)

クロス補修・システムキッチン・ユニットバス等  300万円 程度

 

自由意見交換会

・「小金井コーポラスの良い点、改善すべき点、修繕説明会を聞いて思うこと」 22名参加)

3班に分かれて、自由に意見交換会が実施され、日ごろのコミュニケーション不足を解消した。高齢者も最初は、しり込みをしてい たが、後半は意見を述べ。ポストイットに書き込む作業に熱中した。

説明会後の自由意見交換会 (一部抜粋)

・思いのほか修繕だけでも費用は高いと思った

・修繕でも、エレベーターを付ける工事では、引越し仮住まいは避けられないと思うのでそれなら建替えをしてしまったほうがいいと思う

・建替えの説明を聞いたうえで決めたい

・とにかく、どちらでも早くしてほしい。

・一戸あたりの負担が少ない方が良いに決まっているが先のことを考えると建て替えと修繕を選ぶ時金額だけでは決められない

・エレベーター設置するときは仮住居が必要なのか?

・修繕・改修にもいつかはまた建替えの話がでてくるの?

・修繕・改修にこれだけ費用がかかるなら建替えたほうがいい

・高齢者用の配慮(エレベーターは必須)

・レベルアップの件は興味があった

・今日の説明とても参考になりました

・修繕では間に合いません

・こんなに費用がかかるのでしたら建替えたほうがいいかも

・修繕について今日の会に出席して考えさせられる事なので、年金生活をしていますので困っています

・エレベーターはいらない

・サッシだけはペアガラスにしてほしい

・修繕費用がかかりすぎるし時間がない

・できれば建替えでの説明が聞きたい。全部新しいほうがいい

・建替えるより修繕・改修のほうが良い

・年金生活者なので蓄え金は全然ありません。共益費でまかなえる程度の修繕・改修をお願いします

・建替える場合の説明を聞いたうえでどうするか決めたいと思う

・問題は建替えの費用と全戸の合意をどうまとめられるか

・20年修繕改修で持たせてもまた建替えの話はでてくる

・修繕改修費が高額でおどろいている

・とにかく早く決めて欲しい。生きている間に決着して欲しい。       等

 

10月17日(バス見学会・都内2箇所の建替え事例の見学   18名参加)

11月14日(修繕事例見学会・横浜市港南台ひばりが丘団地)   9名参加

 

12月 5日(建替え計画案・事業費用の概算提示 説明会)第1回    12名参加

12月13日(建替え計画案・事業費用の概算提示 説明会)

第2回     20名参加

12月14日(国土交通省ヒアリング 小金井集会所)

金籠課長補佐・浅井係長・鳳係長 斉藤広子先生他

管理組合 10名参加

12月15日(修繕事例見学会・ひばりが丘団地・10名参加)

12月17日(女性・高齢者の茶話会第1回実施・3名参加)

12月19日(ワークショップ 修繕か建て替えか・

18名参加)

12月22日(女性・高齢者の茶話会第2回実施・4名参加)

2010年1月9日(棟別懇談会 実施 3棟 )

(①午前10時~ ②午後1時~ ③午後3時~)

22名参加

1月25日 アンケート配布

1月31日 アンケート回収 88%(61名/69名)

 

 

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