大規模団地の所有者の再生に対する意識を高めるには、どうすれば良いですか?

約500戸の大規模団地です。建築後30年以上を経過し修繕か建替えかの検討をする必要があると認識しています。しかし、再生に関する勉強会を開催しますが、参加者は非常に少なく、所有者の関心は薄く、この先どのように進めるべきか、所有者の関心をどのように高めていくべきかで悩んでいます。

大規模団地の再生意識の向上は?

端の棟から一方の端の棟まで数百mあり、そこにたとえば、約20棟、500戸を有する大規模な団地を「ひとつのマンション」と考えると、一大難事業の再生(特に建替えには)の推進には非常な困難が伴います。理事会役員は区分所有者の顔を見えず、区分所有者も理事会の顔が見えず、再生等を身近に感じにくくなるのは、自然です。

団地の1棟は25戸~30戸近くあります。本来はそれ自体で一般的なマンションとも言える単位です。

25戸程度の小さなマンションに再生の講演に出向くことがありますが、理事長さんが『所有者は高齢化しており、外部に居住している人も多く、集まりが悪いんですよ』と言いながらも、役員の方を含めて区分所有者の30%程度、7~8人は集まります(2~3人は役員に「お願い」されて参加しているでしょうが。)

大規模団地に出向くと400~500戸の団地で、10%程度の40~50人が参加するケースは多くありません。それ以下が多いのが実情です。

小さなマンションは、小さな集団であるために、かえって、区分所有者の70%から80%の事情を把握し人間関係がそれなりに出来ているケースが多いです。

当然に、全体の団地管理組合の役割は大きいのですが、それに加えて、1棟1棟で棟の建物やその棟の区分所有者を把握する一定の機能を持つようにしていく必要があると痛感します。通常1棟に居住している所有者(賃借人は除く)は、(1棟25戸とすると)所有者の70%前後の20名足らずです。各棟の所有者が「向こう三軒両隣」という意識を持ち、その棟の居住所有者との人間関係を構築することが再生の近道です(外部居住の所有者は団地管理組合で把握する)。

コミュニティ(情報ネットワーク)の無いところに、再生という難事業はできないと考えるべきでしょう。

建替えには、区分所有者それぞれに多くの解決すべき課題が生じます。どこにどのような課題があるか不明な状況では、多人数を擁するデベロッパーでも、とても課題の解決は不可能です。棟単位の区分所有者の組織が、身近な情報ネットワークとなって、こちらの高齢のおばあちゃんがこんなことで困っているという情報を把握し、団地管理組合やデベロッパーと協力しながら、課題の解決を図る必要があります。

団地には、階段委員が居るケースが多いです。団地の場合は階段はコミュニティの原点です。「所有者」の階段委員・棟委員が連携し、日常的な交流を深め、階段所有者の実情を把握できるようにする・人間関係を築くことが基本ではないかと思います。

また数棟で150戸~200戸毎のブロックに分けて、ブロック単位の交流を促したり、ブロック単位での高齢者フォローの婦人部組織を作ったりと、「たてよこ」でコミュニティが活性化するような運動が必要と思います。「情報のネットワーク」が機能するためのコミュニティ作りを意識することが再生の第一歩ではないでしょうか

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