小規模マンションの建替え事業方式にはどのようなものがありますか?

小規模マンションの建替え事業方式にはどのようなものがありますか?

小規模マンションの建替えには、耐震偽装問題で建て替えられることとなった11件のマンションが参考になります。ほとんどが、余剰床(保留床)が原則としてなかったので、デベロッパーが入らない(事業採算性から参加できない)事業です。この建替え事例を研究することは、ご質問の趣旨に合うと思われます。

図1のような組み合わせが考えられます。まだ進行形でいろいろなパターンが出現しそうです。

当然のこととして記載していませんが、区分所有法の建替え決議(ご質問では団地ではないので第62条の建替え決議になると思われます)が一番の基本で、次が等価交換事業(租税特別措置法第37条の5=立体買換え)となります。現在のマンション建替えは、圧倒的に大都市圏が多いのですが、地方の政令指定都市でも一部見られることから、立体買換え特例の適用地域が限られていることが気になります。

買取方式とかいたのは、建替え決議が取れないので事業者が小規模マンションだったので全戸を買い取って事業をした、と最近聞いた話です。可能性は十分にあると思います。

ご相談のように、今後増えると思われる小規模マンションの事業手法が確立されているとはいえないところが問題なのです。小規模マンション建替えについていえば、自主建替えや市街地再開発事業によって行われたものは、筆者が知る限りそれぞれ1件ずつです。不動産特定共同事業法の利用は、可能性としてはかなりあると思いますが、事例はまだありません。

デベロッパーが初めてマンション建替え事業を行うケースで、売上は二の次で、「経験」するために行われている小規模建替えはあります。マンション建替えがこれからのビジネスであることは確かなことです。デベロッパーが参加する可能性もあるということは覚えておいてください。

また、過去のマンション建替え事例から、「お金を出すことなく、現在の専有面積、ひょっとしたらもっと余計に戻ってくる」と誤解している区分所有者の方がいますが、現在の建替えでは、追加出資がないと現状の専有面積は戻ってこないという前提で話を進める必要があります。

等価交換での自主建替えでは、実際には、等価交換をインキュベートしてくれる「箱(ヴィークル)」が必要になってきます。多分建設会社の役割になると思います

自主建替えにコーポラティブ方式をカッコ書きで追記したのは、転出住戸が出た場合に、最初から住んでいなかった人が参加すれば事業リスクがかなり軽減されることになります。マンション建替え事業は、ある意味でコーポラティブ住宅の原点でもあります。

いずれの事業スタイルでもデベロッパーやゼネコンがなかなか参加してくれません。自主建替えでは、出来上がったマンションの「瑕疵担保責任」を新しく参加したマンション購入者にどうやって担保していくかも大きな問題です。

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