兄弟三人でマンションを一部屋共有しております。今回の建替え計画を機に、一人は自分の共有持分権を売却したいと考えており、他の二人は、追加金を支払っても別々の住戸を取得したいと考えております。マンション建替えに際して、このような対処は可能なのでしょうか?

兄弟三人でマンションを一部屋共有しております。今回の建替え計画を機に、一人は自分の共有持分権を売却したいと考えており、他の二人は、追加金を支払っても別々の住戸を取得したいと考えております。マンション建替えに際して、このような対処は可能なのでしょうか?

この問題は二つに分けて考えましょう。まず、共有者間で、権利を売りたい人と新しいマンションを取得したい人がいる場合の対処の可否です。等価交換型でマンション建替えをする場合には、事業の一方の当事者であるデベロパーが認めてくれれば可能となりますし、円滑化法でも対処は可能であると申し上げられます。

次に、共有で住戸を取得している人が、「建替えの際に別々の住戸を欲しい」といった場合の対処の可否です。これは、実際には難しい問題です。すなわち、「共有住戸の場合は各共有者は、無条件でそれぞれ新しいマンションを取得する権利がある」となると、条件が良いマンション建替えで、誰もが複数住戸を欲しいと思った場合には、多くの区分所有者が持分の一部贈与等を行い、共有住戸が増える可能性も考えられます。そのため、マンション建替えに際しての「住戸選定のルール」をどのように定めるかが重要な問題となるでしょう。

具体的には、次のような考え方があります。「従前一住戸について、従後マンションを取得する権利は一住戸とする。」とする考え方。仮にこの考え方をとると、設問のケースでは、他の二人が別々に住戸を取得することはできなくなりますので、新しいマンションは二人で共有するか、あるいは二人のうちの一人も権利を売って転出するかの選択になるでしょう。

また、こんな考え方もあります。すなわち、「原則は、従前マンション一住戸について従後マンションも一住戸であるが、建替え決議時点で既に共有となっている住戸で、かつ共有者の生計が別である場合には、例外的に共有者も一人一住戸を取得する権利がある」。この考え方でいけば、二人の共有者が別々の生計となっていれば、二人とも新しいマンションを取得することができることとなります。

いずれにしても、現状のマンションの戸数と新しく出来るマンションの戸数の関係や、共有者の状況等によっても、考え方は異なる可能性があります。状況を斟酌した上で、不公平感が出来るだけ残らないようなルール設定をしていただく必要があるでしょう。

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