か行

還元率

無償で取得できる、再建前マンションと再建後マンションの専有床面積の割合。再建前の専有面積(住戸面積)が50㎡で還元率80%の場合、無償で取得できる再建後の専有面積は50㎡×80%=40㎡になる。

規約共用部分

法定共用部分の項目参照。

規約敷地

「区分所有法第5条第1項の規定により建物の敷地とされた土地」(区分所有法2条5項)。これには、以下の3つの場合がある。

(1)「区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地」で、規約により建物の敷地としたもの(区分所有法5条1項)。

(2)「建物の所在する土地が建物の一部の滅失により建物が所在する土地以外の土地となったとき」のその土地。その土地は、新たに規約により建物の敷地と定めなくても、区分所有法5条1項の規定により規約で建物の敷地と定められたものとみなされる(区分所有法5条2項前段)。

(3)「建物が所在する土地の一部が分割により建物が所在する土地以外の土地となったとき」のその土地。この場合にも、(2)のときと同様、区分所有法5条1項の規定により規約で建物の敷地と定められたものとみなされる(区分所有法5条2項後段)。

共用部分

共用部分には、以下の3種類のものがある(区分所有法2条4項)。第一は、「専有部分以外の建物の部分」である。専有部分は、構造上および利用上の独立性を有する、1棟の建物の部分から、規約により共用部分とされた部分を除いたものである。したがって、「専有部分以外の建物の部分」には、①1棟の建物の部分のうちで構造上の独立性または利用上の独立性を有しない部分と、②規約により共用部分とされた部分があることになる。第二は、「専有部分に属しない建物の付属物」(区分所有法2条4項)である。第三は、規約により共用部分とされた「附属の建物」である(区分所有法4条2項)。

共用部分の持分割合

イ 共用部分の共有者
一棟の建物が区分所有建物(分譲マンションなど)の場合には、その共用部分は--一部共用部分を除き--その建物の区分所有者全員の共有であり、一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有である(区分所有法11条1項)。誰が共有するかについて規約によってこれと異なる定めをすることはできるが、その場合でも、区分所有者でも管理者(27条1項)でもない者を共有者とする旨定めることはできない(区分所有法11条2項)。

ロ 共有者の持分の割合は如何にして定められるか
規約で別段の定めをしていない限り、各共有者の共有持分の割合は、各人が有する専有部分の床面積の割合による(区分所有法14条1項)。たとえば、ある分譲マンションの専有部分の合計床面積が18860 ㎡であり、そのマンションの区分所有者Aの専有部分の床面積が80 ㎡であれば、Aの共有持分割合は、80/18860である。

ハ 専有部分の床面積の算定方法
それでは、専有部分の床面積は、どのようにして決められるのか。区分所有法は、この点について、二つの規定を設けている。

(イ)一部共用部分がある場合
一部の区分所有者が一部共用部分(附属の建物を除く)を共有している場合において、その一部共用部分が床面積を有している場合には、「その一部共用部分の床面積は、これを共用すべき各区分所有者の専有部分の床面積の割合により配分して、それぞれの区分所有者の専有部分の床面積に算入する」(区分所有法14条2項)。

たとえば、A、B、C3人が1棟の建物を区分所有している場合において、各自の専有部分の床面積がAは100 ㎡、Bは150 ㎡、Cは300 ㎡であり、その外にA、B2人のみの共用に供されるべき廊下・階段室(一部共用部分)があり、それが合計50㎡の床面積であるとする。廊下・階段室の床面積50㎡は、100㎡、150 ㎡の割合でAとBとに割り当てられる。その結果、Aの専有部分の床面積は120㎡、Bの専有部分の床面積は180㎡となる(川島武宜編、「注釈民法(7)、物権(2))」 有斐閣、1968、379頁(川島一郎執筆))。

(ロ)床面積の測定方法
専有部分、共用部分の床面積は、「壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による」(区分所有法14条3項)。

これは、床面積の測定方法として、壁心計算ではなく、内側計算によることを定めたものである。区分所有法14条3項は、1983年改正により新設された規定である。そのころ、不動産業者は、一般に、壁心計算により、床面積を計算していた、といわれている。何故ならば、壁心計算によると、内側計算に比べて、専有部分の床面積が大きく表示されるからである。 しかし、区分所有法14条3項は、内側計算を採用した。その理由は、不動産登記実務では、1983年区分所有法改正以前から、内側計算により床面積を定めるべき旨の通達(不動産登記事務取扱手続準則)が出されており、実務はこれに従っていたからである(浜崎恭生、「建物の区分所有等に関する法律の改正について (四)」、法曹時報37巻5号51頁注1、注2)。

ニ 規約による別段の定め
区分所有者の団体は、規約により、14条1項~3項と異なる定めをすることが出来る(区分所有法14条4項)。たとえば、専有部分の床面積以外の基準で共用部分の持分割合を定めることや、内側計算の代わりに壁心計算により床面積を定めることができる(浜崎恭生、「建物の区分所有等に関する法律の改正について(四)」、法曹時報37巻5号52頁)。

たとえば、マンション標準管理規約(単棟型)第10条のコメントは、共有持分の割合は、専有部分の床面積の割合によるものとする、とした上で、[共用部分の]共有持分の割合の基準となる床面積は、壁心計算によるものとする、と述べている。
 
ホ 共用部分の共有持分割合の重要性
共用部分の共有持分割合は、区分所有者が管理費用や修繕積立金を負担する割合の基準となる(区分所有法19条、マンション標準管理規約(単棟型)25条2項)。これはまた、各区分所有者の議決権の割合や敷地利用権の割合を定める際にも重要である(「議決権の割合」、「敷地利用権の割合」の項目参照)。

区分所有権

構造上および利用上の独立性を有する、1棟の建物の部分(区分所有法1条)のうちで規約共用部分(区分所有法4条2項前段)を除いた部分を目的とする所有権(区分所有法2条1項)。区分所有権も、「法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利」(民法206条)である点では、普通の所有権と変わりはない。ただ、権利の目的が、1個の建物ではなく、その部分であり、それ故、目的物使用、収益、処分についてこれに由来するさまざまな制約が区分所有法等の法律により課せられている点で、区分所有権は普通の所有権と異なる。

区分所有建物

「区分所有法第2条第3項に規定する専有部分が属する1棟の建物」を「区分所有建物」という(被災区分所有建物再建等特別措置法2条)。「専有部分」とは「区分所有権の目的たる建物の部分」である(区分所有法2条3項)。区分所有法1条は、構造上および利用上の独立性を有する、建物部分に区分所有権が成立し得ると規定しており、同法2条1項は、そのような建物部分(ただし、規約共用部分を除く)を目的とした所有権が区分所有権である、と規定している(区分所有法2条1項)。したがって、「専有部分」= 「区分所有権の目的たる建物の部分」とは、結局、構造上および利用上の独立性を有する建物部分(ただし、規約共用部分を除く)で、そこに区分所有権が成立しているものを指すことになる。区分所有建物」とは、そのような建物部分(専有部分)が属する1棟の建物である。 「区分所有建物」ということばは、区分所有法では使われていない。しかし、同法の解説では、しばしば、これは上記の意味で使われている。

「区分所有建物」は、いわゆる分譲マンションに限られるものではないことに注意すべきである。商業ビルや事務所ビル、棟割長屋、タウンハウスも区分所有建物である場合がある。また、親子が1階と2階とを区分して所有している建物も区分所有建物である(法務省民事局参事官室編、「新しいマンション法」商事法務研究会、1983、3頁参照)。

民法上は、一つの建物は一つの権利客体であるから(「建物」の項目参照)、「一物一権主義」(川島武宜、「民法Ⅰ 総論・物権」有斐閣、1960、128頁)に基づき、一つの建物に対しては一つの所有権しか成立せず、一つの所有権の客体は、つねに、一つの建物である筈である。また、この原則によると、建物の部分には所有権は成立しない。区分所有法1条は、民法のこの原則の例外を定めた。

「構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分」は、区分所有権の目的とはならない(区分所有法4条1項)。本条は、区分所有権の目的となる建物の部分(構造上および利用上の独立性を有する建物の部分)の範囲を、いわば裏から明確にすることを目的とする規定である(川島武宜編、注釈民法(7)物権(2)、有斐閣、1968、365頁、川島一郎氏による区分所有法3条(現4条)の解説参照)。

区分所有法

『建物の区分所有等に関する法律』の略。一般的に「マンション」と呼んでいる建物の法的な正式名称は「区分所有建物」と言い、この形式の建物について様々な規定を定めた法律。マンションの法律。

構造上の独立性(建物の部分の)

1棟の建物のある部分が「構造上他の部分と区分された建物部分」である場合に、そのような部分は「構造上の独立性」を有する。建物部分が「構造上の独立性」を有するためには、建物の構成部分である隔壁、階層等により独立した物的支配に適する程度に他の部分と遮断され、その範囲が明確であることをもって足り、必ずしも周囲すべてが完全に遮蔽されていることを要しない」(最判昭和56年6月18日民集35巻4号798頁)。この判例は、マンションの車庫が構造上の独立性を有していることを認めた。

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