決議の種類とその要件

建替えや修繕・改修といったマンション再生に関する決議の種類やその成立要件については、区分所有法と規約によって規定されています。規約の内容によって決議の成立要件や再生行為のプロセスが変わってくるので注意が必要です。

決議の内容(例) 決議の成立要件
○共用部分の廃止や専有部分と共用部分の所有関係の変化を伴うもの
○専有部分の面積変化を伴うもの(規約に別段の定めがない場合)

  • 増築
  • 減築
区分所有者全員の合意
○建替え決議
○一括建替え決議(団地全体)※1
区分所有者及びその議決権の各5分の4以上
○規約の設定や変更※2

  • 一括建替え決議を適用可能とするための団地管理規約の設定や変更
  • 修繕積立金の使途の変更(使途に建替え検討資金の拠出を追加する)
  • 専有部分の面積変化によって、共用部分の共有持分割合の変更を生じさせないための規約の変更

○共用部分の変更(共用部分の形状または効用の著しい変更を伴うもの。いわゆる重大変更)

  • 建物の基本的構造部分(壁・柱・スラブ等)を大規模にわたって加工する工事
  • エレベーターを新たに設置する工事
  • 集会室、駐車場、駐輪場の増改築工事や耐震改修工事などで、大規模なものや著しい加工を伴うもの
区分所有者及びその議決権の各4分の3以上
○一括建替え決議(棟毎)※1 区分所有者及びその議決権の各3分の2以上
○建替え推進決議※3 区分所有者及びその議決権の各過半数
○通常の決議
○共用部分の管理(共用部分の形状または効用の著しい変更を伴わないもの。いわゆる軽微変更)

  • 建物の基本的構造部分の取り壊し等を伴わない、スロープや手すりの設置
  • 建物の基本的構造部分の加工の度合いが小さい、炭素繊維シート等の巻き付けによる耐震補強

○検討組織の設置について
○検討資金や耐震診断費用の拠出について(管理費から拠出する場合)
○コンサルタント等の専門家やデベロッパー等の事業協力者の選定について

    区分所有者及びその議決権の各過半数

    ※1: 一括建替え決議は、団地全体で5分の4以上、棟毎に3分の2以上の多数の賛成が必要です。

    ※2:団地管理規約については、団地全体の集会だけでなく棟毎の集会による決議も必要です。

    ※3:区分所有法に建替え推進決議という用語は存在しません(国土交通省のマニュアルに記載された用語です)。準備・検討段階のゴールに該当し、改修か、建替えか、再生方針を一つに定めるという意味で重要な決議です。できれば議決要件を大幅に上回る4分の3程度以上の賛成を得ることが望ましいでしょう。なお、準備・検討段階の結論が建替えではなく改修になった場合は、建替え推進決議を「改修推進決議」と読み替えて、やはり4分の3程度以上の賛成を得ることが望ましいでしょう。

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